クライアント
MODRINAE HOKKAIDO
植樹用苗木をオフィスで育てて植樹する「戻り苗」で、企業の森林づくりをアップデート。北海道庁・民間企業6社とともに北海道にて展開
執筆・編集:河合 志帆
OUTLINE
プロジェクト概要
※本記事は2024年1月時点の状況をもとに執筆しています。
「戻り苗」は植樹用の苗木を育てる観葉植物です。35社以上の企業のお客様にご導入いただき、個人のお客様を含めると現在2,000本以上の苗木が全国各地で育っています。「戻り苗」はこれまで、私たちの拠点である和歌山県で運営を行ってまいりました。どんぐりの採集・木鉢の製造は全て和歌山県内で行い、皆様の元で十分に育ち返送いただいた苗木も、和歌山県の森へ植樹してきました。また、育てていただく苗木も和歌山県の県木である「ウバメガシ」を、育てるためのラダーシェルフにも紀州材のヒノキを採用しています。

今回は、これまで培ってきた和歌山県での「戻り苗」の仕組み・ノウハウを活用し、北海道庁「ほっかいどう企業の森林づくり」と連携して、道内民間企業様の森林保全の取り組みをさらにアップデートします。

これまで北海道庁では「ほっかいどう企業の森林づくり(https://www.hokkaido-morizukuri.jp/、本リリース下部参照)」という、道民と企業が連携した森林づくりに取り組んでこられました。今回はその一環として「戻り苗」の仕組みを活用し、企業の皆様に「戻り苗」を使ってオフィスで苗木を育てていただきます。育てていただく期間は1年間。育った苗木は北海道の森林に植樹します。

第一弾の参加企業は、「北海道コカ・コーラボトリング株式会社」「JT北海道⽀社」「エスビー⾷品株式会社」「北海道電⼒株式会社」「札幌テレビ放送株式会社」「株式会社北海道アルバイト情報社」(敬称略・順不同)計6社の皆様です。各社様のオフィスにて道内の森林に植樹するための苗木が育てられています。
これまでの植樹活動は実際に森林に行く必要があり、従業員の皆様へ取り組みが広がらないという課題がありました。「戻り苗」を用いてオフィスで苗木を育てることで、実際に森林に行かなくても森づくりに参加することができるようになります。森林保全活動に参加するハードルを下げ、従業員の皆様が関心を持ちやすくなり、森林への理解を深めることにも繋がります。
■「ほっかいどう企業の森林づくり」について
北海道では、企業等の環境意識の高まりなどを踏まえ、道民と企業等とが連携した森林づくりを進め、森林の持つ多様な役割を高めていくことが重要であると考えています。
このため、道では、「ほっかいどう企業の森林づくり」を平成19年度にスタートし、森林の整備を希望する企業・団体と、フィールドを提供する森林所有者(市町村有林等)を募集し、森林整備に関する協定締結に向けた調整など、企業等と森林所有者の橋渡しに取り組んでいます。

▶︎ほっかいどう企業の森林づくりについての詳細はこちら
OUTPUT
成果物
北海道産の苗木・ラダーシェルフ
北海道で導入いただく「戻り苗」は「MODRINAE HOKKAIDO」と名付け、苗木・ラダーシェルフともに北海道産のものにこだわりました。苗木は北海道の自然植生に合ったイタヤカエデやミズナラなど6種類を、ラダーシェルフにはくっきりとした年輪が美しい北海道産のトドマツを採用しました。苗木は十勝で50年以上苗木づくりを営んでこられた有限会社大坂林業様に、シェルフは上川郡当麻町で木の遊具にあふれた「くるみなの木遊館」を運営される合同会社フィールドギフト様にご協力をいただいています。

TEAM
チーム
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北海道庁 水産林務部森林環境局 森林活用課 木育推進係
石毛紀江様
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有限会社大坂林業 北広島営業所
山本崇人様
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合同会社フィールドギフト 代表
原弘治様
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北海道コカ・コーラボトリング株式会社 執行役員 SDGs企画担当
松原孝志様
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JT北海道支社 『JTの森 積丹』
プロジェクトチームの皆様
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エスビー食品株式会社 北海道支店札幌営業所
四宮直樹様
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北海道電力株式会社 環境室環境保全グループ
酒井みどり様
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札幌テレビ放送株式会社 SDGs推進室
急式裕美様
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株式会社北海道アルバイト情報社 広報戦略室
小林陽可様
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株式会社ソマノベース / プロジェクト企画・推進
松下 登志朗
VOICE
メンバーボイス
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北海道では、ゼロカーボン北海道の実現に向けて、多くの企業・団体の皆様に「ほっかいどう企業の森林づくり」に取り組んでいただきたいと考えております。気軽に参加ができる「戻り苗」が入り口となり、多くの皆様に森林づくりに興味を持っていただくことで、道内の森林づくりがさらに広がっていくことを期待しています。
北海道庁 水産林務部森林環境局 森林活用課 木育推進係
石毛 紀江様
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当社は北海道に自生する樹種を中心に苗木の生産を行っています。今回、苗木の育成・植樹を通して皆様に北海道の樹木や森林をより身近に感じて頂ける機会だと思い、MODRINAE HOKKAIDOに参画しました。皆様と一緒に北海道の豊かな森づくりを楽しみながら進めていきたいと考えております。
有限会社大坂林業 北広島営業所
山本 崇人様
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ラダーラックの製作を担当しております。木を使ったものづくりは、山から木材をいただくことで成り立っている為、木を使う側も森林や自然環境に配慮した行動が必要だと感じていました。今回、MODRINAE HOKKAIDOを通して北海道の森づくりに関われることを大変嬉しく思います。
合同会社フィールドギフト 代表
原 弘治様
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当社が製造する清涼飲料水の全てに北海道の美味しいお水が使われており、その水源地である白旗山(札幌市清田区)での植樹活動も毎年行っています。豊かな森を育むための苗作りから参加することで、社員の「森づくり」への関心を更に高めるとともに、参加企業の皆さまと北海道の森林保全活動を推進していきたいです。
北海道コカ・コーラボトリング株式会社 執行役員 SDGs企画担当
松原 孝志様
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JT北海道支社では『海を育む水源の森に』というコンセプトのもと、パートナーである北海道、積丹町をはじめとする関係者の皆様と協働して『JTの森 積丹』での森林保全活動を行っています。北海道が元気であり続けてもらうために、苗の育成を通じて安全で持続可能な地域づくりに取り組んでいきたいと考えております。
JT北海道支社
『JTの森 積丹』プロジェクトチームの皆様
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当社は香辛料を扱う食品メーカーとして、地球との共生を目指しています。植物と食のサステナブルな未来を築くため、株式会社ソマノベースのMODRINAE事業に共感いたしました。豊かな北海道の自然を未来に繋いでいくために、北海道地域の皆様と協力して新たな森づくりに取り組んでまいります。
エスビー食品株式会社 北海道支店札幌営業所
四宮 直樹様
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全国の森林面積の22%を占め、水源涵養や生物多様性の保全、CO2吸収源の役割も担う、貴重な北海道の財産を次世代へ引き継ぐため、ほくでんグループでは、林業専修学校の学生と共同で、植樹・育樹活動を進めています。今回の「戻り苗」が芽吹き、森づくりにつながるよう、大切に育てていきたいと思います。
北海道電力株式会社 環境室環境保全グループ
酒井 みどり様
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STVでは「防災」をテーマに、小学校での出前授業や放送を通じ、日頃の備えやいざというときの行動について発信を行っています。『防災を楽しく』の合言葉は『MODRINAE』の取り組みにも通じるものを感じています。この苗が豊かな森となり地域を守ってくれますように。
札幌テレビ放送株式会社 SDGs推進室
急式 裕美様
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弊社では求人誌発行で紙資源を消費しているため、これまでも森や山に配慮する取り組みを行ってきました。また、林業業界の人手不足課題についても現状把握から始め、林業の奥深さやそこで働く人や会社の魅力についての情報発信を行っています。今回は本企画のコンセプトに共感し、参加させていただきました。
株式会社北海道アルバイト情報社 広報戦略室
小林 陽可様