2025.02.07
北海道電⼒の挑戦 〜「MODRINAE HOKKAIDO」で育む森づくりの輪〜

ソマノベースは、北海道庁や企業と連携し、オフィス内で苗木を育て、その後に北海道の森林へ戻す取り組み「MODRINAE HOKKAIDO」を推進しています。
この実証実験は、企業や従業員が日常業務の中で苗木を育てることで、森とのつながりを実感し、環境保全の意識を高めることを目的とし、道内の落葉広葉樹を室内で育苗することが出来るのかを皆さまのご協力のもと、1年間行ってきました。
実証実験開始から1年間をむかえ、皆さまの苗木を山に還す前に、皆さまに取り組んでいただいた声をお聞きしました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000092635.html
今回の記事では、北海道電力株式会社 総務・環境部 環境推進グループリーダー 尾本 直隆さんにインタビューを行い、参加のきっかけや苗木の育成を通じて得られた気づき、そして未来への想いについてお話を伺いました。
北海道電⼒株式会社について
北海道で電気事業や熱供給事業、ガス供給事業などを展開している企業です。
公式HP:https://www.hepco.co.jp/index.html
ーどのようなきっかけでMODRINAEに参加されたのでしょうか?
弊社は北海道庁との協定に基づき、創立70周年を記念して植樹活動を行いました。その際、林業の専修学校の生徒たちと一緒に森づくりを進める取り組みを始めました。現在、ESGやSDGsへの関心が高まっている中で、針葉樹ではなく広葉樹を植える活動はまだ少ないと感じていました。そこで、学生たちに「どの樹種を植えたいか」を考えてもらったところ、私たちでは思いもよらない樹種がたくさん出てきたんです。

しかし、その苗木を調達する際に苦労しました。道内のさまざまな業者に問い合わせを行い、苗木に対する関心が一層深まりました。また、苗木は植えても必ずしも順調に育つわけではなく、雑草に負けたり、根付かなかったりすることもありました。このように、生き物を育てる難しさに直面しつつ、その挑戦が非常に魅力的だと感じました。そんな中、北海道庁様から「MODRINAE HOKKAIDO」のお話を伺い、社内で検討のうえ参加することに決めました。
ー実際に導入されてみて、いかがでしたか?
落葉広葉樹ということで、葉が落ちた状態で苗木が届きました。そのため、毎日水をあげる中で、葉が出てきたときは本当に嬉しかったですね。ただし、すべての苗木に葉が出るわけではなく、「失敗ではないか」という声が社内で上がることもありました。この実証実験自体が「試み」だと説明していたものの、やはり期待していた結果が出ないと戸惑いもありました。
春を迎えても葉が出なかった苗木もあり、正直困惑しました。しかし、オフィスに設置したライトを使用したところ葉が出たので、オフィス環境での育成には光の調整が重要だと実感しました。自宅なら日当たりの良い場所に移動できるのですが、企業の受付などではそのような柔軟な対応が難しいため、さらなる工夫が必要だと感じています。それでも、この取り組みを通じて「生き物としての苗木」の面白さを再発見する良い機会になりました。

ーお客さまや従業員の反応はいかがでしたか?
苗木の育成について、社内外から多くの質問が寄せられました。「苗木はどこで購入できるのか?」といった具体的な問い合わせもありました。また、ご年配の方からは「苗木の育成は難しいよね」といった声をいただき、自然と会話が生まれるきっかけにもなっています。従業員も普段から苗木を気にかけており、話しかけていただける場面も増え、嬉しい限りです。

「継続的に見てお声がけくださる方もおられた」と語る。
ー今後、サステナビリティやSDGsに向けた取り組みについてお聞かせください。
弊社は設立当初から「森」を大切にしてきました。水力発電では川の水を利用していますが、その川は森があってこそ成り立つものです。今回のMODRINAE HOKKAIDOを通じて、改めて森の重要性を実感しています。今後も森づくりや生物多様性の保全に力を入れていきたいと考えています。
これまでも社内30の部署やグループ会社を巻き込んで植樹活動を行い、その後はみんなで環境について学ぶ勉強会を開催しています。こうした活動は今後も継続し、社員全体で「森を育む意識」を共有し続けていきたいと思っています。

ー最後に、MODRINAE HOKKAIDOに参加されたご感想をお願いします。
MODRINAE HOKKAIDOを通じて、普段はあまり注目されないマニアックな樹種の育苗に挑戦できました。当初、オフィスでの育成には課題が多いと感じていたものの、落葉することは春に向けた準備でもあり、北海道らしい季節感を感じさせてくれます。落葉広葉樹の愛らしさもあり、育てる楽しみが増しています。今後も森づくり活動を継続し、少しでも私たちの取り組みが貢献できればと思っています。

